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わくわくめーる

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カツオのなく頃に 

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 21:57:28.77 ID:TysabdYy0
①兆候編

2月14日

この日はすべての男にとって特別な日であろう

僕もそのうちの1人であるののは確かだ

僕は少なからず心に期待を寄せて登校した

いつも遅刻するはずの僕はやけに早く目を覚まし

ワカメよりも先に家をでるほどだった



いつもの曲がり角を曲がろうとしたとき、聞きなれた声がした

「磯野君!」


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 21:58:24.64 ID:TysabdYy0
その声の主はカオリちゃんだった

カオリちゃんは、まるで僕を待ち伏せしてたかのようなタイミングで登場した

 カオリちゃん…、おはよう

「おはよう磯野君!あの………これ貰ってくれない?」

差し出されたのは可愛くラッピングされた小さな袋だった


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 21:59:02.13 ID:TysabdYy0
僕がどんなに鈍くても、当然その中身がなんなのかは分かっていた

 これ、僕にくれるの?

分かっているくせに、とぼけてみせる

「もちろんよ!…………それでね、これ……義理じゃないのよ!?」

カオリちゃんは照れ隠しするように強くそう言った

義理じゃない…ってことは…

「私たち、付き合わない!?」


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 21:59:44.26 ID:TysabdYy0
信じられなかった

義理チョコを貰う期待なんかはしていたが、まさかカオリちゃんに

告白されるなんて夢にも思っていなかった

僕はその告白を断るはずもなく、2人の交際はスタートした


もしかしたら、もう未来はこのとき既に崩れていたのかもしれない



5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:00:08.77 ID:TysabdYy0
「磯野君、カオリちゃんと付き合ってるんですって?」

そう聞いてきたのは僕の隣の席のおてんば娘、花沢さん

バレンタインデーの日から1週間が過ぎた頃の、教室でのことだった

どこから流れた噂なのかいつのまにかバレてしまっていたのだ

僕は中島や家族にさえ話していないというのに

後から聞いた話なのだが、カオリちゃんも誰にも話したことはなかったらしい


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:00:37.13 ID:TysabdYy0
 いや、えーと、その…………

僕は花沢さんへの返答に困っていた

なんせ花沢さんの脳内では、既に僕は夫で、花沢不動産を継いでいるのであろう

ここは素直に打ち明けるべきか、いや、そしたら花沢さんは傷つくのだろうか

どう答えるのがベストなのだろうと僕が答えを模索していると、花沢さんから口を開いた

「あっはは!隠さなくたっていいのよ!どーせアタシのほうが魅力的だってそのうち気づくから!!!」

なんだ、花沢さんはいつもの花沢さんだ ポジティブすぎて怖い


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:01:17.54 ID:TysabdYy0
「ごめんね、隠してて」

そういうカオリちゃんの声が聞こえた

どうやら早川さんと話をしているらしい

「そうよ、隠すことなんてなかったのに、私もお似合いだと思うな、カオリちゃんと磯野君」

そう早川さんは怒った様子もなく言っていた

ああ、やっぱり優しいんだな、早川さんは


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:01:43.06 ID:TysabdYy0
そして、あっという間にクラスじゅうに僕たちの噂は広がった

はじめのうちこそ中島の機嫌が悪くなったりしたが、最近は普通に接してくる

まったく、わがままな眼鏡野郎だ

あのうるさい家族もどこからか噂を聞きつけ大騒ぎしていたが、

カオリちゃんがいい子だというのはみんな充分承知なので、すっかり家族公認の仲ともなった


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:02:06.05 ID:TysabdYy0
それからというものの、僕とカオリちゃんの付き合いは順調そのものだった

休日の日には一緒に街に出かけ、ショッピングや、映画を見たりした

そんな関係が何ヶ月かつづき、夏の近づいた5月のある日のことだった


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:02:43.23 ID:TysabdYy0

ある日曜日、僕らはいつものように街にでかけ、映画を見た

その後駅前の喫茶店で昼食をとって、おしゃべりをする

そんな、なんてことのないデートだが、小学生の僕らにとっては充分すぎるほど幸せだった。

そして、いつものように帰ろうとしたときのことだった

「ねえ、ちょっと公園に寄って行かない?」

つないでいた手をいっそう強く握り締めカオリちゃんは僕にそう言ってきた

カオリちゃんから上目使いでそんなこと頼まれたら、断れる男なんてそういないだろうな


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:03:16.81 ID:TysabdYy0

僕らは夕暮れの公園のベンチに2人で腰掛けた

周りにはもう少し年上のカップルが何組か僕らと同じように座っていた

僕はいまいちどう言葉を発していいか分からず、黙ったままになってしまった

流れてゆく雲の下、しばらく沈黙がつづく

でもカオリちゃんとの沈黙は、なぜか心地いいと思えるほどだった



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:03:33.91 ID:TysabdYy0

「ねえ、カツオ君?」

はじめに言葉を発したのはカオリちゃんのほうだった

僕はカオリちゃんのほうに目をむける

!!

カオリちゃんの目は潤んでいた

僕、なにかした?

カオリちゃんは僕の手をそっと掴み、少し震えた声を発した

「あのね、カツオくんは…いつも私の味方でいてくれるよね?」

カオリちゃんは涙をこらえるように静かにそうつぶやいた


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:04:36.61 ID:TysabdYy0

「え……う、うん、もちろんだよ?」

あまりの突然の質問に僕はこう答えるしかなかった

もちろんこの言葉に嘘はなかったし、僕はいつでもカオリちゃんの味方でいる

でも僕はまだ気づいていなかったんだ

この言葉の本当の意味を


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:05:25.96 ID:TysabdYy0

次の日、その日は得てして普通の日のようだった

午後3時、学校が終わるその時間まで、僕はそう思っていた、いや何も思ってすらいなかっただろう

「ねえ磯野君、ごめん、今日は一緒に帰れないの」

放課後、帰り支度をしていた僕にカオリちゃんはそう言ってきた

なにか用があるの?僕は軽い気持ちでカオリちゃんにそう尋ねた

「うん、…ちょっと、ね」

カオリちゃんはどこか切ない顔をしたような気がした


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:05:45.07 ID:TysabdYy0

僕は詮索してほしくないのだと直感的に感じとり、それ以上は何も問わないことにした。

分かった、じゃあ気をつけてね、とだけカオリちゃんに伝える

「ごめんね、じゃあ私もう行くわ、バイバイ!」

僕は何のためらいもなくカオリちゃんを見送った

もう運命は止められないところまで迫っていたというのに

この時彼女を引き止めていたらどうなっていたんだろう、なんて無駄なことを考えてしまう


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:06:44.82 ID:TysabdYy0

僕はそのまま家に帰るのも何だったので、中島たちと校庭でサッカーをすることにする

中島がニヤニヤしながら「彼女はどうしたんだい?」なんて聞いてきた気がしたが

僕はそんな挑発は気にも留めずにスルーした

しばらく遊びに興じた後、ふと校舎の時計を確認する

午後4時、夏場だけあってまだ明るい、まだまだ遊べるな

そう思っていた矢先に誰かが校庭に向かって校舎から走ってきた

誰だろう…小柄な人影……ワカメ?いや、その正体は早川さんだった


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:07:41.89 ID:TysabdYy0

早川さんは僕らがサッカーの試合中であることをお構いなしに

僕のもとに一直線に走ってきて、そこでやっとストップした

「ハァ……いそ……磯野君!よかった……まだ帰ってなかったのね……」

早川さんは相当のスピードで走ってきたようでだいぶ息がきれていた

 その…落ち着いてしゃべっていいよ、急にどうしたの?

僕は肩で息をする早川さんの呼吸を整えさせようと試みるが、早川さんは応じない

「カ…カオリちゃん!カオリちゃんが大変なの!!」



25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:08:16.78 ID:TysabdYy0

よく見ると早川さんの目は血走っており、この激しい呼吸は走ったせいだけではないようだった

 カオリちゃんが…どうしたって!?

タダ事じゃない!!

そう感じた僕は思わず興奮気味に早川さんに尋ねた

「はやく…はやく5の3の教室に!急いで!!」

早川さんはそう叫んで僕らの教室の方角を指さし、その場にへたれこんでしまった

唖然としている中島たちの痛い視線を尻目に僕は教室へと全速力で向かった



26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:09:33.44 ID:TysabdYy0

僕はかつてない速さで階段を駆け上がり、教室を目指した

カオリちゃん!?

僕はそう言いながら教室のドアを思い切り開ける

が、しかし、教室には誰もおらず、何てことはない単なる放課後の教室でしかなかった

僕はふいを突かれたようで、その場にそのまま動けなくなる。

カオリちゃん……誰も…いない……?



29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:11:19.99 ID:TysabdYy0

「ごめんね、磯野君」

あの声が僕のすぐ背後で聞こえた

 どうして…?

そう思った次の瞬間僕は下腹部に強烈な痛みを感じ

すぐに視界がブラックアウトした


《兆候編・終》


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:12:27.86 ID:TysabdYy0

②破滅編

2月14日

この日はすべての男にとって特別な日であろう

僕もそのうちの1人であるののは確かだ

僕は少なからず心に期待を寄せて登校した

いつも遅刻するはずの僕はやけに早く目を覚まし

ワカメよりも先に家をでるほどだった


家を飛び出した瞬間、聞きなれた声がした

「磯野君!」



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:13:08.99 ID:TysabdYy0

その声の主は早川さんだった

早川さんはまるで僕を待ち伏せしてたかのようなタイミングででてきた

 早川さん、おはよう

「おはよう磯野君!あの…これ!!」

差し出されたのはとても可愛くラッピングされた小さな袋だった



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:13:44.94 ID:TysabdYy0

僕がどんなに鈍くても、当然その中身がなんなのかは分かっていた

 これ、僕にくれるの?

「もちろんよ!昨日、磯野君のために頑張って手作りしたの!」

 え…?

早川さんはマフラーに顔をうずめ、照れ臭そうに微笑んでいた

「…好きです、磯野君、私と付き合ってもらえませんか?」



33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:14:10.77 ID:TysabdYy0

信じられなかった

義理チョコを貰う期待なんかはしていたが、まさか早川さんに

告白されるなんて夢にも思っていなかった

僕はその告白を断るはずもなく、2人の交際はスタートした

しかし、僕はこのとき何故か強烈なデジャヴを感じていた

これから早川さんと付き合う期待と同時になぜだろう、恐怖に似た感情も抱いていた



35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:14:48.60 ID:TysabdYy0

「磯野君、早川さんと付き合ってるんですって?」

そう聞いてきたのは僕の隣の席のおてんば娘、花沢さん

バレンタインデーの日から1週間が過ぎた頃の、教室でのことだった

どこから流れた噂なのかいつのまにかバレてしまっていたのだ

僕は中島や家族にさえ話していないというのに

後から聞いた話なのだが、早川さんも誰にも話したことはなかったらしい



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:15:15.41 ID:TysabdYy0

 いや、えーと、その…………

僕は花沢さんへの返答に困っていた

なんせ花沢さんの脳内では、既に僕は夫で、花沢不動産を継いでいるのであろう

ここは素直に打ち明けるべきか、いや、そしたら花沢さんは傷つくのだろうか

どう答えるのがベストなのだろうと僕が答えを模索していると、花沢さんから口を開いた

「あっはは!隠さなくたっていいのよ!どーせアタシのほうが魅力的だってそのうち気づくから!!!」

なんだ、花沢さんはいつもの花沢さんだ ポジティブすぎて怖い




37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:16:02.23 ID:TysabdYy0

「ごめんね、隠してて」

そういう早川さんの声が聞こえた

どうやらカオリちゃんと話をしているらしい

「………………」

カオリちゃんはうつむいたまま何も言わなかった

握りこぶしをつくり、自分の膝に置いている

そして、カオリちゃんの顔はみるみると青くなっていき、とうとう泣き出してしまった

僕も花沢さんも、そしてクラス皆もこれにはビックリしてしまっただろう




38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:16:28.81 ID:TysabdYy0

「私も磯野君のこと…………好きだったのに………………」

カオリちゃんは消え入りそうな声でそうつぶやいた

手の甲が流れ落ちた涙で濡れている

「ごめ、んね…」

早川さんはうつむき、静かにそう言ったが、カオリちゃんは顔をあげることはなかった

クラス中静まり返り、皆の視線はカオリちゃんに向いていた

この事件の後、相思相愛であったはずの僕らは、公然と付き合うことができなくなった

しかし、恐ろしいことはこれから始まるのだと、この時まだ僕は知らなかった





39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:17:15.54 ID:TysabdYy0

「あら、磯野君偶然ね」

「あ、磯野君!どこ行くの?」

「ねえ、今日磯野君」

「磯野君!」

なんとカオリちゃんがストーカー紛いの行動をはじめたのだった

学校では早川さんが付け入る時がないようにとずっと僕に話しかけつづけ、

放課後もずっと僕についてくるのだ

休日に出かけても、8割程の確立でカオリちゃんとエンカウントする程だった

電話は1日に何度も何度もかかってくるので、僕や僕の家族もこれには参ってしまい

僕はとうとうノイローゼ寸前までいってしまった





40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:18:21.03 ID:TysabdYy0

「ごめんね、磯野君、私のせいだわ」

ある日の昼休み、カオリちゃんをうまくまいた僕と早川さんは体育館裏の茂みでこっそり会話をしていた

ううん、早川さんのせいじゃないよ、カオリちゃんがまさかこんなことをするなんてね

早川さんはうつむいてしまった

何かいい案はないのか

…………ねえ、別れたってカオリちゃんに伝えるのはどうかな?

僕はそう早川さんに提案した



41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:18:55.40 ID:TysabdYy0

「ダメよ!そんなの!そうしたら磯野君はカオリちゃんと付き合うか……

それを断ったらストーカー行為がもっと酷くなっちゃうかもしれないわよ!?」

確かに、ごもっともだ、あまりいい解決策ではないのかもしれない

しばしの沈黙の後、早川さんは口を開いた



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:19:23.21 ID:TysabdYy0

「私、やっぱりカオリちゃんときっちり話をすることにするわ

 カオリちゃんは本当はとてもいい子だもの、こんなことするはずない

 だから話せば絶対に分かってくれるはずよ」

そう、僕は何故カオリちゃんがこんな行動にでたのかが全く分からなかったのだ

この方法でカオリちゃんを止められるかは確実ではなかったが、一番現実味の方法である

僕は少し不安だったが、早川さんの決意した瞳を見ると、何も言えないのだった


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:20:01.36 ID:TysabdYy0

「…………磯野君、大変そうね」

花沢さんが次の授業中、小さな声でそっと話しかけてきた

 まあね、夜もあまり寝れないくらいだよ

僕はカオリちゃんに聞こえていないことを確認してから同じように小さい声で答えた

 早川さんがカオリちゃんと話し合ってみるみたいだよ

「確かにそれが一番手っ取り早い方法よねー…………分かった、私も協力するわ!」

花沢さんはそう言って小さく胸を叩いた

なんだか、心強かった

しかし、この花沢さんの決断が大きな分岐点だったのかもしれない



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:20:31.52 ID:TysabdYy0

その日の放課後、花沢さんと早川さんで協力してカオリちゃんを説得することになった

僕はいるとややこしくなるから、といって強制的に家に帰されてしまった

しかし、はい分かりましたとバカ正直に家に帰るような僕ではない

学校の校庭の人目につきにくい場所にランドセルを置き、待機していた

ここなら校舎から早川さん達がでてきたら、すぐに分かるだろう



45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:22:17.42 ID:TysabdYy0

10分

20分

1時間

時間は刻一刻と過ぎていき、日は傾きはじめる時間となってしまった

あまりに遅すぎる、こんなに長時間話し合っているのだろうか?

僕は耐え切れなくなり、教室へと向かうことにする



46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:22:46.72 ID:TysabdYy0

下校時間を過ぎた学校はとても静かで、もう生徒は誰も残っていない様子だった

僕は5年3組の教室の前にたどり着いた

話し声などは全く聞こえず、もう帰ってしまったのか、と思った

ドアを開けることに、少し戸惑う

僕は決意し、そっとドアに手をかけ、ひらく



47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:23:49.14 ID:TysabdYy0

え…

目の前に広がっている光景を、理解することができなかった

早川さんとカオリちゃんが教室の床に倒れこんでいる

どちらのものか分からない内蔵がえぐりだされている

その横では花沢さんが頭を抱え座り込んで震えていた、目は血走っている

床には血のついた刃の大きな包丁が置かれていた

僕はあまりに非現実的なその光景にどう反応すればいいのか分からなかった

これは、夢? 夢なのか!?



48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:24:47.23 ID:TysabdYy0

しかし、教室や彼女らの到るところに飛び散る血の色と、独特の強烈な臭いは

これが現実なのだと僕に教えているようだった

「い、いそ…磯野君…磯野君!!」

花沢さんはそう言って立ち上がり、よろめきながら僕に近寄ってきた

もしこれが現実だとしたら、あまりに残酷すぎる現実である

恐怖と呼ぶのだろうか、おぞましい感覚が僕を襲い、自然と後ろへと後退する

そして振り返り、廊下を死ぬ物狂いで走った




49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:26:00.86 ID:TysabdYy0

走って走って走って…

目をつぶりながら走る

もし、夢なら覚めて欲しい

だが、そんなちっぽけすぎる妄想は無残にも打ち砕かれる

これは紛れも無い、現実だ

階段に差し掛かり、僕はそのままのスピードで駆け下りようとする

あ…

足を踏み外した

そんな認識を僕の脳がもったのとほぼ同時に、記憶はそこで途絶えていた


《破滅編・終》




50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:26:46.06 ID:TysabdYy0
③郷愁編

2月14日

この日はすべての男にとって特別な日であろう

僕もそのうちの1人であるののは確かだ

僕は少なからず心に期待を寄せて登校した

いつも遅刻するはずの僕はやけに早く目を覚まし

ワカメよりも先に家をでるほどだった



いつもの曲がり角を曲がろうとしたとき、聞きなれた声がした

「磯野君!」


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:27:25.09 ID:TysabdYy0

その声の主は花沢さんだった

花沢さんはまるで僕を待ち伏せしてたかのようなタイミングででてきた

 花沢さん、おはよう…

「おはよう磯野君!あの………これ貰ってくれないかしらん?」

差し出されたのは似つかないほど可愛くラッピングされた小さな袋だった

花沢さんは照れくさそうにクネクネしていた

正直ちょっと気味が悪かった



53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:27:46.52 ID:TysabdYy0

その声の主は花沢さんだった

僕がどんなに鈍くても、当然その中身がなんなのかは分かっていた

 これ、僕にくれるの?

「もちろんよ!…それでね、これ…義理じゃないのよん?手作りしてみたのー!!」

花沢さんはいつも以上にはしゃいでいるように見えた

「私たち、付き合わない?なーんて…あははー…

 …でもね、冗談じゃなくって、私ほんとうに磯野君が好きなのよ!」


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:28:22.11 ID:TysabdYy0

びっくりした

義理チョコを貰う期待なんかはしていたが、まさか花沢さんが

本気で愛の告白をするなんて

僕は少し戸惑ってしまったが、正直花沢さんの言葉が嬉しかった

僕は嫌がるふりをしていても、花沢さんと一緒にいると楽しいと感じていた

僕は花沢さんにOKの返事をだした

花沢さんはかつてない程の笑顔で喜んでいた



55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:28:52.19 ID:TysabdYy0

「磯野君、花沢さんと付き合ってるんですって?」

そう聞いてきたのはカオリちゃんと早川さんだった

バレンタインデーの日から1週間が過ぎた頃の、教室でのことだった

どこから流れた噂なのかいつのまにかバレてしまっていたのだ

僕は中島や家族にさえ話していないというのに

後から聞いた話なのだが、花沢さんも誰にも話したことはなかったらしい




56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:29:24.36 ID:TysabdYy0

 いや、えーと、その…

僕はカオリちゃんたちへの返答に困った

何と答えるべきなんだろう、やはり隠すべきなのだろうか

僕が返答に戸惑っているとカオリちゃんたちから口を開いた

「別に隠すことなんてなかったのよ、お似合いだと思うな、花沢さんと磯野君」

「そうよ、もともと許婚みたいな仲じゃない」

そうカオリちゃんたちは言った、でも許婚って…

「もーやっだあーカオリちゃんったら!!あははは…」

花沢さんは本当に嬉しそうに照れていた



57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:30:08.81 ID:TysabdYy0

あっという間にクラスじゅうに噂は広がった

中島や他の男子達は面白そうに僕をもてはやしてきた

面識のない同級生もまるで僕をスキモノを見るような目で見てくる始末だった

カオリちゃんや早川さんたちは優しく見守ってくれているみたいだった

あのうるさい家族もどこからか噂を聞きつけ大騒ぎしていたが、祝福ムードのようだった

「カツオ、将来の就職先が決まってよかったじゃない」なんて姉さんは言ってきた


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:30:57.64 ID:TysabdYy0

しかし、それからというものの、僕と花沢さんの付き合いは順調そのものだった

休日の日には一緒に街に出かけ、ショッピングや、映画を見たりした

そんなさなか、ある出来事があった

まだ付き合って間もない、3月の初めのことだった


59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:31:30.48 ID:TysabdYy0

日曜日、僕らはいつものように街にでかけ、映画を見た

その後駅前の喫茶店で昼食をとって、おしゃべりをする

そんな、なんてことのないデートだが、小学生の僕らにとっては充分すぎるほど幸せだった。

そして、いつものように帰ろうとしたときのことだった

「ねえ、ちょっと公園に寄って行かない?」

花沢さんはモジモジとしながら僕にそう言ってきた

そんな仕草はしなくていいのに


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:31:49.35 ID:TysabdYy0

僕らは夕暮れの公園のベンチに2人で腰掛けた

周りにはもう少し年上のカップルが何組か僕らと同じように座っていた

僕はいまいちどう言葉を発していいか分からず、黙ったままになってしまった

流れてゆく雲の下、しばらく沈黙がつづく

そして、なぜだろう、僕は強いデジャヴを感じていた


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:32:18.16 ID:TysabdYy0

「ねえ、カツオ君?」

はじめに言葉を発したのは花沢さんのほうだった

僕は花沢さんのほうに目をむける

!!

花沢さんの目は潤んでいた

花沢さんは僕の手をそっと掴み、少し震えた声を発した

「私ね……転校することになったの」

花沢さんは涙をこらえるように静かにそうつぶやいた



62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:33:05.97 ID:TysabdYy0

僕は信じられなかった

花沢さんが………転校!?

花沢さんは泣き出してしまっている

僕にはどうすることもできなく、ただ、拳を強く握りしめるだけだった

あまりにも急すぎるその"転校"というワードに、僕の脳はフリーズした



63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:33:31.67 ID:TysabdYy0

 どこに…どこに引っ越すの!?

やっと情報解析力を取り戻した僕は花沢さんにそう尋ねる

「…富山のほうらしいわ、父ちゃんの仕事の都合で……ほんとにごめんなさい」

花沢さんのせいじゃないよ、僕は心でそう思ったが、口にはだせなかった



64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:33:51.32 ID:TysabdYy0

「ねえ磯野君…………」

花沢さんは泣き疲れたのか、少ししわがれた声だった

「なにか思い出…………欲しいな」

花沢さんは潤んだ目で僕を見つめる

僕は小学生ながら、その言葉の意味を理解する

僕は正直迷った

でも、もうここは、勢いだ、やるしかない!

僕は花沢さんと接吻を交わした

2人の影は街の夕暮れに包まれていった…




65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:34:20.47 ID:TysabdYy0

3月と4月の間の春休み、花沢さんは転校することになっていた

花沢さんは丁寧に僕の家に引越しの報告に来たりした

うちの家族も当然花沢さんが引越しすることを寂しがっていた

そしてそれから、僕は花沢さんとの残り少ない日々を精一杯楽しんだ

色んな場所にでかけ、思い出を作った

だが時は無常にはやく過ぎていった

3月も下旬に差し掛かり、花沢さんとのお別れ会が終業式と同日に開かれた



67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:35:20.46 ID:TysabdYy0

そのお別れ会というものは、終業式後の教室で開かれた

なんだかんだで花沢さんは皆によく慕われている存在であったらしく、

別れを惜しむ友達が何人も何人も泣いていた

皆で思い出話をしたり、花束を渡したり、握手をしたり…

あっという間にお別れの時間が近づいているようだった

「ねえ磯野君、お別れ会が終わってもちょっと残っててくれる?」

花沢さんはお別れ会の最中、僕にそう話しかけくる



69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:35:52.31 ID:TysabdYy0

お別れ会が終了し、クラスの殆んどの生徒は帰宅したであろう

僕と花沢さんは後片付けをし、いつしか教室に2人きりになっていた

もう日は傾きかけており、情緒溢れるオレンジの色が窓から見えた

僕たちはしばらく黙ったままその言葉では表現しがたい風景を眺めていた

しばらくして、花沢さんは少し口ごもったあと、話しはじめた

「あのね、私どうしても磯野君と離れたくないの」



70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:36:16.72 ID:TysabdYy0

……僕だってもちろんそうだよ、でも、仕方のないことじゃないのかな?おじさんの仕事の都合なら…

僕はそう花沢さんをなだめる

花沢さんはもちろんそれは分かっているのだけれど、といった切なげな顔を見せる

その瞳には涙が溜め込まれて、今にも溢れ出しそうだった

「…ごめんなさい!…ちょっと待ってて!」

花沢さんは目をおさえ、そう言いながら走って教室をでていった

泣いているとこ、見られたくなかったのかな?



71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:36:44.22 ID:TysabdYy0

僕は再び窓の外に目をやる

その眺望は、またさっきとは違う繊細な色をだしていた

僕は窓辺にもたれかかり、しばらくその色を見続けていた

花沢さん、遅いなあ

なんて思った次の瞬間、鈍い金属音が聞こえ、僕の視界は黒く染まった


《郷愁編・終》



73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:37:39.31 ID:TysabdYy0

以上で問題編?みたいなほうは投下終了です
見てた人いますかな?

少し経ったら続きを投下します



74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:37:59.94 ID:9VceiCHy0
ひとまず乙


76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:38:57.22 ID:01YU2TiJ0
わっふるわっふる


77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:39:01.77 ID:SGv+Co66O
全くわからないが乙


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:39:05.99 ID:XVJu2Zap0
wktk


82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:41:20.02 ID:+FK/8rAMO
ひぐらしもこんな感じの漫画なのか?読んでみたいが周囲の目が恐くて


84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:42:22.83 ID:KBcXecxg0
>>82
読めば良いじゃない


85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:44:12.06 ID:TysabdYy0


まあ全然ひぐらしではないですが

では続きいきます



86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:44:31.79 ID:A/xwIzKH0
わっほうわっほう


87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:45:47.16 ID:TysabdYy0
カツオのなく頃に解

④後悔編


私はその日、校舎の下駄箱で磯野君を待っていた

はじめて作った、手作りのチョコレート

時刻は7時30分、誰よりも早く学校に来ていた

精一杯可愛くラッピングを施したチョコレートを片手に持ち、私は待ち続ける



89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:46:34.38 ID:TysabdYy0

10分…

20分…

30分が経ち、時刻が8時になりかけた頃、私の視界に磯野君が現れた

そう、カオリちゃんと手を繋いでいる磯野君が



91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:47:12.61 ID:TysabdYy0

私は愕然とした

先を越された

私は大事なはずのその包みを落とし、その場を逃げ出した

あまりにも残酷で、あまりにも惨め過ぎる

そうだ、どうして学校なんかで待っていたのだろう

彼の家の前で待っていれば…そうすればあの女よりもはやく渡せたのに!


93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:48:00.27 ID:TysabdYy0

「ごめんね、隠してて」

あの女は憎たらしい顔で私にそう言ってきた

私は表面こそ取り繕っていたが、心の内ではこの女に憎悪しか抱いていなかった

自分の口からでるデマカセが、痛々しかった

そして、幸せそうな磯野君の顔は、私の心に大きな穴をあけた

もし、2月14日をやり直せたらどんなにいいことだろう…



94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:49:31.22 ID:TysabdYy0

5月ごろのある日、私はとうとう耐えられなくなりあの女を屋上へと呼び出した

 ねえ、カツオ君と別れて

あまりに身勝手なお願いだというのは分かっていた

しかし私の精神も、もう限界に達していたのだった

「急になんてこと言い出すの?早川さん…?」

この女、もといカオリは戸惑っているように振舞っているのだろうが、

私には余裕をこいているようにしか見えない

私はそのいけ好かない態度に更に憤慨した



96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:51:04.82 ID:TysabdYy0

  もし別れないっていうのなら、私はここでアンタを突き落として殺すわ

  そして私も飛び降りて、死ぬ

私はそうこの女に本気で言い放った

このまま磯野君とこの雌豚が幸せになるくらいなら、その方がいいと感じていた

私にとっても、そしておそらく磯野君にとっても

この女といたら、磯野君まで腐ってしまうわ

まあ、泣いて許しでも請うぐらいしたら許してやろうくらいには思ってたが


でもこの女は違った



98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:52:46.58 ID:TysabdYy0

「あっはははははは!!!あら、やれるもんならやってみなさいよ、この負け犬女!!」

カオリは狂ったように高笑いをした

私はコイツの急な態度の急変に呆気にとられてしまい、

何もできなくなってしまった

「な~んだ、嘘なの?ほら、突き落としてみなさいよ!!できないんでしょ!?

 いい?磯野君と付き合っているのは私なの!二度と邪魔しないでよ!?分かったわね?」

カオリは開き直ったように私にそう挑発的に言い放った



101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:55:05.09 ID:TysabdYy0

「とんだ茶番劇だわ~…あっはは…やだ~…

 面白いからクラス中にこの噂も広めちゃおうかしら~…

 ま、っつーわけで、じゃ~あね~ は・や・か・わ さ~ん…あはは…」

奴は私の肩を手でぽんと叩いてその場を去って行った

 触らないで!!汚らわしい!!

私は爪が肉に喰いこみ血がでるほど強く手を握り締めた

そして、心の中で何かが切れた音がした



103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:57:08.33 ID:TysabdYy0

次の週の月曜日の放課後、私はカオリを再び屋上へと呼び出した

「こんなとこに呼び出して何する気?また突き落とすっていうの?怖ーい!あははは……

 でも、もうちゃ~んとこないだの噂はもう広めちゃったからあ、今私を殺しても

 すぐにあなたが犯人さんだってバレちゃうわよ~!!アハ!」

この女はここまで堕ちたか、私は言葉もだせず、

哀れみすら生まれてくるほどだった



104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 22:58:49.24 ID:TysabdYy0

 もう1度言うわ、磯野君と別れて、今度こそ本気よ

私は冷静にこの女に再び忠告をするが、聞く耳なんて持つはずがない

「磯野君がねえ!昨日ずっと私の味方でいてくれるって言ってくれたのよ!!

 もしここで私を殺したとしても…あなたにも磯野君にもなんのメリットはないんじゃなくって?」

カオリは私の質問を無視するようにそう私に逆に質問を投げかけてきた

何様のつもりよ

磯野君はもうこの女の手によって毒されてしまったというの…?

考えたくも無いことが何度も脳裏をよぎる



106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:00:36.30 ID:TysabdYy0

「ウフフ…それでもいいって言うなら殺せばあ?

 磯野君は私の死をたいそう悼むでしょうねえ~」

相変わらず気味の悪い笑みをうかべてしゃべり続けるこの女が

私と同じ人間であると思うと吐き気がした

 そうね、磯野君には申し訳ないと思ってる、でもあんたがいなくなれば……



それでいいのよ!!!!!!!!!!!!



107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:01:47.32 ID:TysabdYy0

私はカオリに向かって突進し、家から持ってきた包丁で思い切りこの女の腹を刺した

「ぐ…ぶうううあうああs!!!!」

勢い欲噴き出した穢れた赤い生暖かい返り血が私の全身にかかる

私は狂ったように何度も何度もこの女をメッタ刺しにした



110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:04:22.86 ID:TysabdYy0

ふと我に返ったとき、この女はもう原型を留めていないようだった

内臓すら引き裂かれ、もはや何が何だか分からない程である

嫌に生臭い内臓の臭いが漂う

だが、私は不思議と落ち着いていた

その後、着ていた上着を脱ぎ、カオリの死体に被せる

そして念入りに顔や手を水道で洗った

 あはは…やったわ……ついにやったんだわ…!!



112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:06:42.18 ID:TysabdYy0

そして同じように綺麗に水で流した包丁を5の3の近くまで持っていく

適当な場所に包丁を隠し、私は校庭へと磯野君を呼びに向かった

磯野君はカオリの名をだすと一目散に教室に向かった

そうか、あなたの好きな人は、やっぱり私ではなくて、彼女なのね

私は磯野君のあとを追いかけて教室にむかって走った

なぜだろう、目から液体がこぼれおちてくる



113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:07:56.92 ID:TysabdYy0

ごめんね磯野君、私、あなたの好きな人を殺してしまった

そして、最後にあなたを騙してごめんなさい

天国で、カオリと幸せに…ね

少し後悔と罪悪感を感じながら、私は後ろから磯野君を包丁で突き刺した



117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:10:38.48 ID:TysabdYy0
その後、私は花沢さんに諭され自首することにした

未成年だからと少年院にいれられることになる

磯野君のいない世界は真っ暗で、色や感情を失っていた

その後、私はいつ自らの命を終えたのか覚えていないほど、

魂が抜けたように人生をおくった


もし、2月14日をやり直せたらどんなにいいことだろう…

もし、2月14日をやり直せたらどんなにいいことだろう…

《後悔編・終》


118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:13:17.25 ID:TysabdYy0
⑤復讐編

長い夢を見た

私と磯野君はカップルで、とても楽しく過ごしていた

だが、ある日あの女が突然私を殺した

あの女の目は狂気に満ちていた


そして、今、夢から醒めた

体の水分を出し切ったのかと思う程汗をかいていた

そしてあまりにリアルな夢すぎて、どちらが現実なのかが分からなくなる

今日の日付は2月14日、私が磯野君に告白した、あの日だ


121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:15:05.45 ID:TysabdYy0

夢の中と同じ場所で私は磯野君を待つ

昨日頑張って手作りしたチョコを持つ

かじかんだ手に はあっ と白い吐息をかける

自然と鼻歌を歌ってしまう

小鳥のさえずりも聞こえる

なんて素敵な朝なんだろう

私は期待を心に抱いた


124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:16:43.75 ID:TysabdYy0

きっとそろそろ彼が来る頃

その予想は的中して、磯野君は私の視界に現れる

そう、早川と手をつないで、という1つの裏切りと共に


私は崖から突き落とされたような気分になった

どうすればいいのか、戸惑ってしまったが、このままだと鉢合わせになってしまう

持っていたチョコレートをその場で地面に叩きつけ

彼らに遭遇しないようにと遠くへ走って逃げた



125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:18:00.90 ID:TysabdYy0

「ごめんね、隠してて」

そして私の時と同じあの日、あの女はそう言いながら、私を嘲笑った

私はその悪魔のような顔を、心から憎らしく思った

あまりに納得のいかない夢と現実とのギャップに私は苛立った


126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:19:08.29 ID:TysabdYy0

それは私のセリフのはずでしょ?

あんなに私一筋だったはずの磯野君が、こんな女に取られたというのだ

馬鹿げている、いや、きっとアプローチすれば私のほうに寝返るに違いない

こんな猟奇に満ちた女といたら、磯野君は危険だわ!

私は、必死に磯野君を追いかけることにした



128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:20:37.74 ID:TysabdYy0

だが現実というものはいつでも、何度でも、私を裏切った


学校の休み時間、放課後、いつも磯野君を追いかけた

日曜日のスケジュールも調べ上げた

何度も何度も電話をした

家にいってみた

しかしどんなに頑張っても、磯野君に私の想いが伝わることはなかった



129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:22:11.47 ID:TysabdYy0

それに早川にくわえ、花沢までも私の邪魔をしようとしているらしい

許せなかった、認められなかった

どうして私は夢のなかでも、現実でもこんなにツライ思いをしなくてはいけないのだろうか?

そして、早川はどちらでもいい思いをしているというの…?

 そうだ…

なんでこんな簡単なことに気づかなかったのだろう


復讐すればいいのよ



130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:23:03.44 ID:TysabdYy0

私はいつしか、毎日家から出刃包丁を持ち出すようになった

私の脳裏で何度も早川に殺されたシーンがフラッシュバックする

そう、私も奴の行動をなぞらえるようにすればいいのよ…

機会さえあれば、早川や花沢も殺したって構わないと思っていた

そしてとうとうその日が来るのである


131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:24:03.24 ID:TysabdYy0

「ねえカオリちゃん、どうして磯野君にこんなことするの?

  磯野君…けっこう精神的に参ってるみたいよ、ねえ、もうやめてあげて?」

早川は私に偉そうにそう忠告してきた

何だっていつもこの女は私に上から目線なのだろう

今にも殺したい衝動を抑えつつ私は言葉を発する

…じゃあアナタが磯野君と別れるというのならやめてあげるわ

私は早川が前に私に言い放ったセリフをなぞっていた




132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:24:41.03 ID:TysabdYy0

「ちょっとちょっと!それって理不尽じゃないの!」

花沢が横槍を入れる、関係ない豚は黙ってなさいよ

  …どうして理不尽なの!?コイツだって私に同じ要求してきたじゃないの!!

私は興奮気味に早川を指差した

「え…なんのこと?ちょっとどうしたの?カオリちゃん…」

早川は驚いた様子で私を見つめてそう言った


137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:30:59.15 ID:TysabdYy0

 とぼけても無駄よ!!

 アンタは確かに私に『磯野君と別れないと、お前を殺す』と私に言ったわ!!

 それよりもよっぽど合理的な条件じゃない!?ねえ!?どうなの!!?

私はこいつらの態度に酷く苛立っていた

「カオリ…ちゃん…?」

何も知らない、といった困惑の表情を浮かべる2人に殺意以上の憎しみが生まれた



もう我慢の限界だ



141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:33:14.10 ID:TysabdYy0

そう感じた私はランドセルから包丁を取り出した

「カオ…きゃ、ぎゃあああああsdさa!!!!!」

2人の悲鳴が心地よくてゾクゾクする

私はまず早川を標的にし、私がされたように、メッタ刺しにした

苦しみと痛みに満ちた叫び声が教室に響く

「あっはははははは!!!やっと!!やっとあの日の復讐ができたわ!!!!!!」

私は勝利を感じ、高笑いする



143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:34:37.32 ID:TysabdYy0

グチョ…グェフィウt……

何とも言えない内臓が潰れるような音と臭いが教室に響く

「いやあ、いやああ……」

花沢の私を見る目は脅えていた

そうよ、そうこなくっちゃ



147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:36:03.44 ID:TysabdYy0

 あなたもすぐにこの女と同じようにしてあげるわ…

私は早川の既に死体と呼べるかどうかすら怪しい物体から離れ

花沢に詰め寄る

私はそのまま花沢にむかって包丁を突き刺そうとした

「いや…いやああああああああ!!!!!!!!」

恐怖にとり憑かれたような悲鳴を花沢があげる



151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:38:00.94 ID:TysabdYy0

が、次の瞬間、私はバランスを崩してしまい、後ろに倒れこんでしまった

死ぬ直前、スローになるなんて言うけどこういうことなのかな

私はバレンタインより前の、楽しかった日々を思い出していた

ああ、結局この世界でも私は死んでしまうのか

そう思ったのと記憶が消失したのはほぼ同時だった

《復讐編・終》



153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:40:38.35 ID:TysabdYy0
⑥永遠編

どこかの違う世界、私は磯野君も、早川さんも、カオリちゃんもいない世界で大人になった

そう、カオリちゃんは早川さんを殺し、そして不意に転倒して自らも命を絶った

磯野君は私を見るなり走りだしていった

おそらく、私が殺したのだと勘違いしたのだろう

不幸の連鎖はつづき、彼も階段で転倒、即死した



154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:41:23.74 ID:TysabdYy0

あまりの突然の出来事に、私は希望や、未来や、何もかもが奪われたような気分だった

毎日何をしていても楽しくない、思い出すのはあの頃の日々ばかり…

ずっと深く暗い海の底に沈んでいるように、とても苦しかった

もし、もしあの頃の日々をやり直せたら…



157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:43:21.52 ID:TysabdYy0

私は不器用ながら頑張って作ったチョコを片手に

通学路の途中、磯野君をまった

いつもアプローチしているものの、今一度ちゃんと告白するためだ


あの世界は夢だったのだろうか、現実の私は磯野君と付き合うことになっていた

いや、もしかしたらこちらのほうが夢なのだろうか



159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:43:57.46 ID:TysabdYy0

絶望に支配されたはずの大人の私が

最後の足掻きとして幼少の頃の淡い夢を見ているのだろうか

しかし、そんなことはどうでもよかった

たとえこれが幻だとしても、どんなに一瞬だとしても、磯野君と一緒にいれたらいい

初めのうちはそう思っていた

そう、初めのうちは



161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:45:33.05 ID:TysabdYy0

磯野君と過ごす日々は幸せ、なんて言葉では計りきれないほど光に満ちていた

周りは誰もが祝福ムード、こんな私の容姿のせいだろうか

羨んだりする者はいなかった

それゆえ欲がでてしまったのだろうか、私は次第に磯野君を失いたくないと思うようになった

そして、私はこの日々がリアルなのではないかという実感も抱いていたのだった

そう、磯野君たちが死んでしまうなんていうのこそ悪夢の中の出来事であり、これこそが現実である

そう思えるようになっていた



163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:46:54.76 ID:TysabdYy0

しかし、何度でも不幸は私を襲う

転校……?

「すまんな花子、急で、2週間後の春休みにはもう出発だ」

父は申し訳なさそうにそう言った

嫌だった、受け入れられなかった

あまりに突然な父のその発言に私は戸惑った

 やっと手に入れた幸せな現実を、また手放せって言うの!?

だったらこれがまた夢であればいい、そう願った

はやく!お願い!夢から醒めて!!

しかし無常にもこの世界は、かつての私があれほど願ったはずの紛れも無い現実だった



166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:48:41.21 ID:TysabdYy0

それから磯野君にに転校のことを打ち明ける

彼もまた自分のことのように悲しんでいたが、その優しさが逆につらい

2週間後には無くなってしまうというのだから


私は転校の日までずっと磯野君と共に過ごした


171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:51:33.46 ID:TysabdYy0

楽しい時ははやく流れる、なんてよく言うものだが

私は若干11歳にしてそのことを悟ってしまう

気づけばもう私のお別れ会の日だった

しかしただ黙って私がこの日を待っているわけがない

いつまでもいつまでも磯野君と一緒にいる

その方法をあの日からずっと模索しつづけたのだった



173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:52:39.32 ID:TysabdYy0

そして先日、私はついに思いついたのだ

磯野君と、永遠に、離れないでいられる方法を

 …ごめんなさい!…ちょっと待ってて!

私は泣いているところを見られたくないフリをして教室からでることに成功した

そう、そしてこの日、とうとう私の願いを叶える日がきたのだ




174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:54:42.01 ID:TysabdYy0

今日の朝、前もって掃除用具入れの中に隠しておいた金属バットを手にとる

ひとつひとつ、ゆっくりと磯野君との思い出や、あの夢のことを振り返った

 そう、私は独りで生きていたから、ツラかったんだよね

そっと教室の中を覗くと、磯野君はまだ窓の外を見ているようだった



176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:55:36.87 ID:TysabdYy0

私は気づかれないように教室の中へと入り、背後からゆっくり忍び寄った

ごめんね、本当にごめんね、磯野君

心でそう磯野君に伝える

私は思い切りバットを振り上げ、磯野君の頭部を思い切り強打した

鈍く、生々しい音がした

私は自らが発したはずの音に何故か恐怖を覚えた



178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:57:34.72 ID:TysabdYy0

磯野君はピクリとも動かない

私はとうとう泣き出してしまった

ガラッ

突然教室のドアがあき、私は驚愕する

そこにいたのは…、早川さんと、カオリちゃんだった

「花沢……………さん?」

2人は金属バットを握る私と倒れこむ磯野君を交互に見て、呆然としていた



179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/08(木) 23:58:26.71 ID:TysabdYy0

私も2人が来るなんてことは全く予想していなかったので呆気にとられたが、

すぐに自分がどう行動するべきなのか理解した

そうだ、この2人も、磯野君のことが好きなんだ

 ごめんなさい、磯野君、死んじゃったみたい

私は涙を拭きながら明るく繕った声でそう言った

「ちょ……ちょっと!どういうこと!?ねえ!?花沢さん!これ、何の冗談のつもり!?」

カオリちゃんがそう私に牙をむける



181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:00:07.79 ID:m3g0f6mN0

早川さんは怯えたように私を見ながら、カオリちゃんの影に隠れている

カオリちゃんは自然とその早川さんを庇うような体勢になっていた

 あっはは…アナタにそんなこと言う権利あるのかしら?あなただって早川さんをあの時殺したじゃない!!

 そしてアタシのことも殺そうとしたわよねえ…?ねえ!!!??

私は感情の許すがままに大きな声をあげてカオリを威嚇した

そうだ…この女は私を殺そうとしたんじゃないか……

急に黒い塊のような強い意志が芽生え、私は思わずにやける



182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:01:26.64 ID:m3g0f6mN0

「え…?私を?カオリちゃん…どういうこと?」

カオリに身を委ねていた早川はサッと体を退いた

「ちょっと!何のことを言ってるかサッパリだわ!!意味分かんないわよ!!!」

困ったような表情を見せるこの女が、おぞましい

私はふん、と鼻で息をして、2人のもとに詰め寄った



184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:03:32.33 ID:m3g0f6mN0

 大丈夫、すぐに磯野君と同じ場所に行かせてあげるから

私はそう言った後、まずカオリちゃんをメッタ打ちにした

 あははははは!!あはははははは!!!

 ほら!!磯野君のいる場所に連れてってあげる!!あははは!!

頭部は潰れ、見るに耐えないものが広がっていた

その光景を見ていた早川さんは、もはや逃げ出すことも、

助けを呼ぶことすらできなかったようだ



185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:05:04.34 ID:m3g0f6mN0


「許して…!許してえええええええ!!!」

カオリちゃんを殴るのをやめ、腰を抜かしている早川さんを見下す

助けを懇願する早川さんを私は無視して、2人と同じように早川さんを殴りつけた



187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:06:48.20 ID:m3g0f6mN0

殴り疲れて腕が痛くなる

私は2人の頭部が跡形も無く消え去っているのを確認し、

私は再び教室で横たわる磯野君のもとに駆け寄った

窓の外にはまるで世界の終わりのような紫の色が広がっている

 …ねえ見て磯野君…窓の外、綺麗…

当然、返事をすることはない



194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:08:33.32 ID:m3g0f6mN0

私は磯野君を抱きかかえて、屋上へと向かった

 磯野君…もう少しだよ…あとちょっとであなたのもとに行くからね…

きっと校庭で横たわる2人の死体を誰かが見つける

なんてロマンチックなんだろう

私は永遠に磯野君といることに成功したのだ

そう、永遠に…

《永遠編・終》


200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:13:09.96 ID:m3g0f6mN0
⑦離別編

 ただいまー

「おかえりーカツオ、」

いつもの姉さんのやかましげな声が聞こえる

「お帰り、お兄ちゃん」

「お帰りなさいですー」

「おやおかえり、カツオ」

いつものメンバーが僕の帰宅を迎える

どことなく皆興奮しているような気がした


203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:14:42.35 ID:m3g0f6mN0

「そ・れ・で、チョコは貰えたの?カツオちゃん!」

姉さんがニヤニヤした顔をしながら肘で僕の顔を突付く

本当におせっかいな姉さんだな

なんて毎日思うようなことを考えつつ答える

 花沢さんとカオリちゃんと早川さんに義理チョコを貰っただけだよ

 3人で昨日手作りしたんだってさ



205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:16:32.63 ID:m3g0f6mN0

僕は姉さんたちに貰ったチョコレートを見せる

可愛いラッピングが施された袋の中に、

それぞれが作ったチョコレートが入っている

「おいしそうー」

「食べたいですー」

確かにどれも上出来で、ワカメやタラちゃんにも評判である



207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:17:33.22 ID:m3g0f6mN0

「あら凄いじゃないー、じゃあカツオはおやつのショートケーキはいらないわネ!」

姉さんがまた意地悪そうな顔をして舌をだす

  ちょっと!ショートケーキ、僕も食べたいよ!

「甘いものの食べすぎは体に毒ですよ」

母さんまで意地悪っぽく目をつむりながら僕にそういった

 そりゃないよ~

「アハハハ…」

 アハハハ…


209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:20:35.12 ID:m3g0f6mN0

もし僕が生きていたらこんな感じなのだろうか

僕はそんな光景を想像していた

もうあの笑い声は二度と聞くことができないんだな

さようなら、みんな


カオリちゃんと、早川さんと、花沢さんと共に

永遠を手に入れた世界で僕は生きつづけるよ


《終わり》



215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:22:41.24 ID:m3g0f6mN0
ごめんなさい、一応これで終了です

続きが思いつけばまた書くかもですが…

とりあえず読んでくださった方はどうもです



216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:23:00.03 ID:hVOTdjiJO
終わった?まるでオナニーしててイク寸前にイってしまったようだ


239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/09(金) 00:34:04.24 ID:sJh+hpsO0
ED以外は面白かった、乙
続きにwktkしてる



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わくわくめーる



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